敵愾心 | 世界一般ではオタクに対する風当たりは確かに強くはあるが、本来なら嘲笑程度はあれど、ここまで敵愾心を持たれることはない |
真摯 | それを嫌な顔一つせず真摯に受け止めるのだから高校生とは思えない懐の深さだ |
引き攣る | 晒されながら、ハジメは頬を引き攣らせて挨拶を返す |
毛頭ない | しかし、まさか自分に恋愛感情を持っているなどと自惚れるつもりは毛頭ない |
気後れ | ダース単位で惚れている女子生徒がいるそうだが、いつも一緒にいる雫や香織に気後れして告白に至っていない子は多いらしい |
台座 | そして、おそらくこの状況を説明できるであろう台座の周囲を取り囲む者達への観察に移った。そう、この広間にいるのはハジメ達だけではない |
広間 | |
烏帽子 | 意匠の凝らせた烏帽子のような物を被っている七十代くらいの老人が進み出てきた |
拮抗 | 戦力は拮抗し大規模な戦争はここ数十年起きていながらしいが、最近、異常事態が多発しているという。それが、魔人族による魔物の使役だ |
使役 | |
神託 | そこで一度言葉を切ったイシュタルは、「神託で伝えられた受け売りですがな」と表情を崩しながら言葉を続けた |
受け売り | |
恍惚 | イシュタルはどこか恍惚とした表情を浮かべている |
無下 | 「そうですな。エヒト様も救世主の願いを無下にはしますまい」 |
燦然 | その途端、足元の魔法陣が燦然と輝き出した |
山肌 | 山肌からせり出すように建築された巨大な城と放射状に広がる城下町 |
せり出す | |
胸三寸 | 自分達の帰還の可能性と同じく、世界の行く末は神の胸三寸なのである |
畏敬 | 道中、騎士っぽい装備を身につけた者や文官らしき者、メイド等の使用人とすれ違うのだが、皆一様に期待に満ちた、あるいは畏敬の念に満ちた眼差しを向けて来る |
恭しい | そこで、おもむろに手を差し出すと国王は恭しくその手を取り、軽く触れない程度のキスをした。どうやら、教皇の方が立場は上のようだ |
教皇 | |
豪放磊落 | 彼は豪放磊落な性格で、「これから戦友になろうってのに何時までも他人行儀に話せるか!」と、他の騎士団員達にも普通に接するように忠告するくらいだ。ハジメ達もその方が気楽でよかった。遥か年上の人達から慇懃な態度を取られると居心地が悪くてしょうがないのだ |
慇懃 | |
神代 | まだ神やその眷属達が地上にいた神代に創られたと言われたと言われている |
瞠目 | 他の生徒達も瞠目している |
野太い | 何事かと注目する生徒達に、メルド団長は野太い声で告げる |
負け惜しみ | 「まぁ、気楽でいいさ」と、少し負け惜しみ気味に呟くハジメ |
恫喝 | お礼を数枚取り出すも、それを受け取った後、不良達が更に恫喝しながら最終的には財布まで取り上げた時点でつい体が動いてしまった |
籠手 | 龍太郎は、空手部らしく転職が”拳士”であることから籠手と脛当てを付けている |
脛当て | |
無手 | 無手でありながらその姿は盾役の重戦士のようだ |
所在無い | 戦闘に余裕があるので所在無げに立ち尽くすハジメを構ってやるかと魔物をけしかけてみたのだ |
顕現 | たった一回、一分だけの防御であるが、何者にも破らせない絶対の守りが顕現する |
呆然 | 呆然と、混乱に陥り怒号と悲鳴を上げるクラスメイトを見る光輝は、ぶんぶんと頭を振るとハジメに頷いた |
怒号 | |
余波 | 戦いの余波が届かないよう石壁を作り出している。気休めだが無いよりマシだろう |
瓦解 | 騎士団員達のサポートがなくなり、続々と増え続ける魔物にパニックを起こし、魔法を使いもせずに剣やら槍やら武器を振り回す生徒がほとんどである以上、もう数分もすれば完全に瓦解するだろう |
三半規管 | 直撃は避けたし、内蔵などへのダメージもないが、三半規管をやられ平衡感覚が狂ってしまった |
なけなし | ハジメは、なけなしの力を振り絞り、必死にその場を飛び退いた |
ツカツカ | その時、メルド団長がツカツカと歩み寄り、問答無用で香織の首筋に手刀を落とした |
微動 | 顔を膝に埋め微動だにしない |
仄暗い | 葛藤する檜山は、「いっそコイツも」と仄暗い思考に囚われ始める |
雄弁 | ハジメが奈落へと転落した時の香織の姿。どんな言葉より雄弁に彼女の気持ちを物語っていた |
ズキズキ | ボーとする頭、ズキズキと痛む全身に眉根を寄せながら両腕に力を入れて上体を起こす |
眉根 | |
活路 | だからこそ、死の淵でハジメは無意識に頼り、そして、それ故に活路が開けた |
ほふく | がむしゃらに錬成を繰り返す。地面をほふく前進の要領で進んでいく |
縋り付く | そして縋り付くように、あるいは惹きつけられるように、その石の手を伸ばし直接口を付けた。すると、体の内に感じていた鈍痛や靄がかかったようだったがクリアにより倦怠感も治まっていく |
鈍痛 | |
靄 | |
倦怠 | |
横倒し | ハジメは、現在、横倒しになりギュッと手足を縮めて、まるで胎児のように丸まっていた |
獲得 | 生きるために、生存の権利を獲得するために、そのようなことは全て些事だ |
些事 | |
完膚無きまで | 今この瞬間、優しく穏やかで、対立して面倒を起こすより苦笑いと謝罪でやり過ごす、香織が強いと称した南雲ハジメは完膚無きまでに崩壊した |
脈打つ | ドクンッ、ドクンッと体全体が脈打つ |
蹲る | そんなことを言いながら、こちらを警戒しつつ蹲る爪熊を睥睨するハジメ |
睥睨 | |
あわや | 二人もハジメの死に思うところがあったのだろう。何せ、撤退を渋った挙句返り討ちにあい、あわや殺されるという危機を救ったのはハジメなのだ |
語弊 | 否、何も見つからないというのは語弊がある |
いなす | ドンナーと”豪脚”で何とかいなすが、そんなハジメに、サソリモドキの散弾針と溶解液の尻尾がピタリと照準を定めているのが視界の端に見えた |
照準 | |
防波堤 | もしかすると、ハジメが目的のためには本当の意味で手段を選ばない外道に落ちないための最後の防波堤に、ユエがなり得るということを無意識に感じているのかもしれない |
洟を啜る | というと、いつの間にかユエの方からグズっと鼻を啜るような音が聞こえ出した |
洞察力 | 洞察力に優れ、人の機微に敏感な雫には、香織が本心で大丈夫だと言っているのだと分かった |
機微 | |
殊勝 | 一時期はギクシャクしたものの、檜山の殊勝な態度に友情を取り戻していた |
気丈 | 怒りもあらわに生意気な術者を睨みつけるが、鈴も気丈に睨み返し一歩も引かない |
暗黙 | 今では、暗黙の了解としてその時の話ははないようになっているが、事実は変わらない。だが光輝はその事実を忘れてしまったのか、あるいは意識していないのか、ベヒモスさえ倒せばハジメは浮かばれると思っていたようだ |
浮かばれる | |
警鐘 | 本能が激しく警鐘を鳴らし、ハジメは、その場を全力で飛び退いた |
縦割れ | ハジメの逡巡を察したのか、それは奥の縦割れの暗がりから現れた |
とて | だが、ユエとて女。多少の夢は見るせめてちょっとくらい躊躇って欲しかったのだ |
凄絶 | 常人ならそれだけで心臓を止めてしまうかもしれない凄絶な殺気がハジメ達に叩きつけられた |
生半可 | それに生半可な言葉では、再度黒紋様の頭の餌食だろう |
餌食 | |
恐慌 | 黒紋様の頭が、ユエに恐慌の魔法は効かないと悟ったようで今度はハジメにその眼を向ける |
排莢 | ハジメはスタッと地面に着地し、煙を上げているシュラーゲンから排莢した |
せり上がる | 何事かと、ハジメがユエの視線を辿ると、そこには音もなく七つ目の頭が胴体は部分からせり上がり、ハジメを睥睨している光景があった |
満身創痍 | それは紛れもなくハジメだった。満身創痍のまま荒い息を吐き、片目をきつく閉じてユエを抱きしめている |
頼みの綱 | 「最後はお前の魔法が頼みの綱だ………やるぞ、ユエ俺達が勝つ!」 |
幻視 | パタパタ振られる尻尾を幻視しながら微笑む香織 |
才媛 | リリアーナは、現在十四歳の才媛だ |
豊穣 | 光輝達が迷宮での疲れを癒やしつつ、居残り組にベヒモスの討伐を伝え歓声が上がったり、これにより戦線復帰するメンバーが増えたり、愛子先生が一部”豊穣の女神”と呼ばれ初めていることが話題になり彼女を身悶えさせたりと色々あったが、光輝達はゆっくり迷宮攻略で疲弊した体を癒した |
身悶え | |
眇める | 物理的にも精神的にも衝撃覚めやらぬ光輝に、少し目を眇めて考えるような素振りを見せていた護衛の男は、不意に随分と不遜を感じさせる態度と声音で訪ねた |
酷評 | 光輝の返答を含みをもってリピートしながら、嘲るでも侮るでもなく、ただ淡々と事実を語るかのように酷評する護衛の男 |
噤む | 自分の言葉を遮って放たれた言葉に、光輝は思わず口を噤んだ |
粗野 | 我等が神の使徒を侮るなどあるはずがない。粗野な言葉遣いは、国柄ということでご容赦を |
国柄 | |
艶かしい | 「……んぅ〜……んっ……ぁ」と、実に艷かしく喘ぐユエ |
喘ぐ | |
鼻腔 | 触り伝わり、更に、ふらりと甘い香りが鼻腔を擽る。ハジメは激しく動揺した |
擽る | |
仇なす | を滅ぼさんと神に仇なした”反逆者”のレットルを貼られ”解放者”達は討たれていった |
レットル | |
一昔 | 一昔前のハジメなら何とかしようと奮起したかもしれない |
奮起 | |
めぼしい | ハジメとユエは書棚にかけられた封印を解き、めぼしいものを調べていく |
所狭しと | 中には、様々な鉱石や見たこともない作業道具、理論書などが所狭しと保管されており、錬成師にとっては楽園かと見紛うほどである |
見紛う | |
作り替える | 奈落の底で、常識はずれの化け物達を相手に体と心を作り替えてまで勝利し続けたハジメも、ユエの猛攻には太刀打ち出来ず勝率はゼロパーセントだ |
猛攻 | |
般若 | 遠くで、とある女子生徒がス◯ンド的な般若を背後に浮かべ、親友が怯えるという事態が度々発生していたが、それはまた別の話 |
劣悪 | たとえ、谷間の劣悪で過酷な環境のせいで薄汚れてしまい、服装もボロを纏っただけの見窄らしいものだったとしても、男なら誰でも視線を奪われるほどに |
薄汚れる | |
見窄らしい | |
決然 | それよりも、魔力はともかくとして”瞬光”や”限界突破”など、体への負担が激しい技能を連発しているハジメの方が問題ではあったのだが、ハジメの決然とした眼差しを見れば止めるのは無理というものである |
気味 | ……ん。やっぱり、ちゃんとした料理に比べると気味ない |
沽券 | やはり、そこにあるのは男の意地とか、沽券とか、毎度骨抜きにされて堪るかという、あんまり意味の無さそうな反抗心である |
骨抜き |
ติดตามอัปเดตของบล็อกได้ที่แฟนเพจ